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「持論」 … 『石川保険医新聞』第458号主張欄 (2010年6月号)
最近「持続可能な社会保障を」と言うフレーズをよく耳にする。このフレーズは税制論議、特に消費税の増税と法人税減税をリンクして論ぜられることが多い。
一方、医療や介護、福祉関係者は、国の低医療費政策や貧弱な福祉政策を嘆いても、その財源問題、特に税制については、どちらかと言えば無関心である。その財源・税制問題について考えてみよう。
国の本年度予算で言えば、総額九十二兆円、その内三十七兆円が租税収入で、四十四兆が国債など借り入れで賄われ、国債や地方債、借入金など債務残高は、今や一千百兆円。、対GDP比では、一・九倍に達し、世界最悪の財政状態、財政破綻目前とも言われている。
そこで消費税の増税論議が出てくるのであるが、ここ二十年間のグローバリズムの進展と所得税の大幅な減税により、資本家や大企業労働者の所得は増大し、企業の内部留保金も膨大になっている一方、
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持続可能な社会保障のために
十分な財源確保を |
中小零細業、自営業者などの所得は減少し、その格差は拡大した。現在の財政破綻状況は、このような所得税減税も一因と考える。
このような現状においてこそ、十分な財源を何とか手当てして、一層の社会保障の充実を求めていかなければならない。それが実現して、すべての国民が安心して仕事に専念し、着実な経済成長と景気の回復が期待され、また、雇用不安に喘ぐ若者たちに、新しい分野の仕事に果敢に挑戦するチャンスが生まれる。そのことはリーマンショック以後、景気回復が遅々として進まない日本に比べ、いち早く回復した福祉大国スウェーデンの例が証明している。
消費税増税の前に、国の歳出の透明性の確保、フラット化した所得税の累進化への再転換、企業の福利厚生負担の強化、金融資産への優遇税制の撤廃などをまず考えるべきではないかと思う。
税制に手を付けることは国民に一定の痛みを伴うことでもあるが、まずはこの問題に逃げないで真剣に考えて提言していこう。
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| <石川保険医新聞 第458号より転載> |
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