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「持論」 … 『石川保険医新聞』第454号主張欄 (2010年2月号)
今年の診療報酬改定は、十年ぶりに0.19%のプラス改定となった。当初民主党は「コンクリートから人へ」というキャッチフレーズを掲げ、長妻大臣は診療報酬を大幅に引き上げることを話していただけに、このわずかなプラス改定は誠に残念な結果である。
小泉政権の医療費抑制政策で、2008年までに累積6.2兆円もの医療費が削減されたが、今回の改定では約700億円のプラスにしかならず、崩壊した医療現場を立て直すことはできそうにもない。
今回の改定の重点課題は、救急、産科、小児科、外科などの医療の再建と病院勤務医の負担軽減とされている。そのため、それ以外の診療科や開業医の診療報酬が引き下げられ、その下がった分が、病院や重点の置かれた診療科に配分される可能性がある。
実際、今回の改定財源は約5,700億円であるが、概ね4,000億円は急性期入院医療に配分され、入院・外来別の改定率は、入院3.03%、外来0.31%となっている。おそらく、外来診療を主としている開業医にとっては、まったくメリットが無いのではないだろうか。
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小泉政権が招いた医療崩壊
診療報酬の総枠拡大こそが改善の道
民主党に立て直せるのか |
さらに、昨年の事業仕分けにおいて、開業医の年収は勤務医の約1.7倍であり、一週間の勤務時間も勤務医に比べ少ないという医療経済実態調査の結果が発表された。そのため、国民の間には「開業医は仕事も楽で裕福である」というイメージが浸透してしまっており、開業医の診療報酬が下げられても当然とする見方がある。
しかし、昨年の医療経済実態調査では、医科診療所の損益差額は前回に比べ22.4%も低下しており、以前に比べ診療所の経営が悪くなっていることが示されている。今回診療報酬が引き下げられると、診療所の経営にとって大きな打撃になることは間違いない。
崩壊した医療現場を立て直すためには、病院も診療所も、共に経営を安定させる必要があり、病院の引き上げ分を診療所の引き下げ分でカバーするようなことをさせてはならない。これからも診療報酬の総枠を拡大させるための運動が必要である。
(この持論は2月4日の時点で書きました) |
| <石川保険医新聞 第454号より転載> |
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