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「持論」 … 『石川保険医新聞』第447号主張欄 (2009年7月号)

 歯科技工士数は近年減少傾向にあり、特に若年者では著しい。技工士の高齢化(平均年齢47歳/日技平成15年実態調査報告)が進み、平成18年の年齢構成をみると、40歳以上が60%以上を占めている。
 また、歯科技工士学校・養成所は、平成18年現在、全国で60校であるが、ここ4~5年の間に12校・科が廃止されている。さらに、数箇所の廃止が予定、予想されている。
 そして、平成16年の保健・衛生行政業務報告によると、平成16年の25歳以下の就業歯科技工士は2,493人であり、この間の歯科技工士学校卒業生10,565人と比較すると、75%以上が離職しているという実態がある。石川県歯科技工士専門学校の平成20年2月の調査では、卒業7年後も技工士を続けている人は28.1%であった。
 歯科技工士の3人に1人が200万円以下の〝ワーキングプア〞状態に置かれ、日曜日や深夜まで寝る時間を削って働かざるを得ない状況であり、技工士における離職率の増加に拍車がかかっている。

技工士育成のためにも
歯科点数のアップを

 このままでは十年後二十年後には確実に技工士は足りなくなり、長時間労働に支えられている良質で安定した補綴物製作の確保は、今後、早期に困難になってくるだろう。
 患者・国民の保険で良い歯科医療への要求に応えるべく、歯科医師をはじめ歯科医療従事者が苦悩している。それでも成り立っているのは、人のために尽くすことや思いやる心を大切にし、身を粉にして働いているからである。しかし、限界を迎えようとしている。
 これら技工士を取り巻く諸問題の原因は、鋳造歯冠修復など、ほとんどの歯科医療の保険点数が20年間も据え置かれていることが影響している。その間に消費者物価が1.5~2倍になり、明らかに均衡を欠いている。
 国や厚生労働省は、国民の健康を守るために鋳造歯冠修復などの保険点数を、消費者物価や人件費の伸びなどに見合う十分な評価をすべきであり、また、長期展望に立った技工士育成に力を注ぐべきである。

<石川保険医新聞 第447号より転載>


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